電気は買う時代から作る時代に突入か…世界各国の電気代を解説｜東京近郊で太陽光の相談は株式会社Y2エナジーグループ

世界各国 現在の電気代の状況とは？

図1　天然ガス・石油価格の推移↑（燃料価格の上昇と主要国の電気料金　電力中央研究所様　社会経済研究所様　引用）

全世界を震撼させ記憶に新しいとは思いますが、2022年3月のロシアによるウクライナ侵略が現在のエネルギー価格を急激な上昇をもたらしたという事は

皆様も身の回りで実感してると思います。更にコロナ後の経済活動の回復により世界的にエネルギー需要が増加する中で、欧州ではもともと天然ガスや石炭の価格が上昇していたところに、さらにウクライナ侵略が追い打ちをかけた状況との事です。

図1をご覧になって頂くとわかる通り、欧州の天然ガス価格の上昇幅は、過去の変動幅と比較しても段違いに大きいです。そしてピークの2022年8月の価格は、2020年の平均値と比較するとおよそ15倍に及ぶ事がわかります。

図2↑　主要国の家庭用電気料金の推移（データ写真：Statista Japan引用）

上記の図は、2020年1月から2023年11月 特定の欧州連合加盟国における月別電力卸売価格の平均値です。（単位：ユーロ、メガワット時当たり）

欧州諸国を中心に、2022年あたりに急激に電気料金が上昇している事が見受けられます。
代表として挙げられるのがデンマークやイタリア、スペイン、英国です。これらの国の中には、需要家への緊急支援を行っている国もあり（例えば英国）、明確には判断できないが、その影響が料金データに反映されている場合もあると考えられます。

さらに、図2の値は年平均値であることも加味して考えると、月単位の料金ではもっと上昇していたことが明らかです。

なお、ドイツについては急激な上昇とはなっていないが、これは24ヶ月間の固定料金を選択している世帯が多く、市場価格が反映されるまでにタイムラグがあることに起因しています。そのためドイツでは今後、急激な上昇を示す可能性があります。

このような料金上昇の主要因は燃料価格の上昇であると推察されます。欧州では多くの国で再生可能エネルギーのシェアが増加し、電源構成における火力の比率が下がってきているため（図3）、燃料価格が電気料金に与える影響は、以前よりは小さくなっているそうです。

しかし、EU諸国への天然ガス供給主要国であるロシアが、自国の不足した備蓄を補うためにその輸出を制限したため、EU諸国の天然ガス価格は2021年および2022年上半期に上昇し続けました。2022年には、ロシアのウクライナ侵攻が天然ガス供給の先行き不透明感を一層強め、天然ガス価格上昇の主な要因となりました。今回の燃料価格の上昇の影響は世界各国に影響していることがわかります。

再生可能エネルギーの導入や省エネ対策の重要性

上記　図3　主要国の電源構成（2021年）

図３から分かるように、電力を作り出すには石炭や天然ガスなどの原料を用いた発電方法に頼っている国が多くみられます。

その中で、デンマークでは圧倒的に再生エネルギーでの発電が多くなっていることが分かります。この再生エネルギーを用いた発電が重要な理由を紐解いていきましょう。

今後の世界情勢や環境問題による電気代の上昇の理由はいくつか考えられます。

1. 資源の枯渇：化石燃料などのエネルギー資源の枯渇が進行し、入手が難しくなることで電気の生産コストが上昇する可能性があります。

2. 再生可能エネルギーの普及：再生可能エネルギーの普及に伴い、これらのエネルギー源が主流となることで電気代が上昇する可能性があります。
（電気を買わず、多くの人が使い始めたらどう思いますか？購入する人が減れば当然電力会社の売り上げが落ちるという事が予想されますよね。）

3. 災害や事故のリスク：原子力発電所の事故や自然災害などによる電力供給のリスクが高まることで、電力会社がリスクをカバーするために電気料金を引き上げる可能性があります。

4. インフラ整備の必要性：新たな送電線や発電所の建設など、電力インフラの整備や更新が必要となることで、これらのコストが電気代に反映される可能性があります。

これらの要因により、今後電気代が上昇する可能性があることを考慮して、エネルギーの使用や節約に努めることが重要です。